我が子には、親の深い愛情の中で強く逞しく育ってほしい、幸せな人生を歩んでほしいと親なら思いますよね。当たり前のように湧いてくるこの感情ですが、その表し方を間違えてしまうと代償はあまりのも大きい…そんな風に考えたことはありますか?
過保護と過干渉は「必要以上に子どもを守ること」「子どもが成長しようとする芽を摘み取ってしまう事」です。子どもを育てる事ではないのです。大げさに聞こえるかもしれませんが「育児を放棄している」と同じなのです。まるで自分の育て方を否定されたかのような気持ちにもなるかもしれませんが、日々のかかわり方と照らし合わせながら「子どもを育てるとはどういう事か」を今一度考えるきっかけになりますように…!
過保護とは
子どもを必要以上に保護する事。子どもが望むことを必要以上に「やってあげすぎること」叶えてあげる事です。分かりやすい言葉で言うと「甘やかし」です。子どもの自主性を「尊重しすぎ」て何でも思い通りにしてあげる…一見子どもの気持ちを十分に受け止めているようにも思いますから、子育てにおいて「過保護」はないという考え方もあります。ポイントは「必要以上にしすぎていないか」です。
過干渉とは
子どもに必要以上に干渉する事。子どもが望んでいないことを必要以上に「やりすぎること」邪魔をしてしまう事です。少し厳し言葉で言うと「余計なお世話」です。つまり、子どもの「自主性」「主体性」を無視して「手や口を出しすぎ」て子どもが自ら成長しようとする力を阻害することと同じなのです。
これって私?子どもの成長の芽を摘む親のNG行動
何より大切な我が子の成長を妨げていると分かっていてそのかかわりを続けている親はあまりいないでしょう。自覚がないからこそ「〇〇しすぎ」な子育てには気づきにくいものです。具体的にどの場面でのどのようなかかわりを指すのかをお話してみようと思います。自分自身のかかわり方と照らし合わせながら読んでみて下さい。
お菓子を買って!と大泣きする子どもに買う?買わない?
スーパーでひっくり返って泣く子ども。親としては困ってしまいます。早くこの場を収めるためには欲しがっているものを買うのが1番でしょう。子どもの気持ちを尊重し叶えてあげるわけですから愛情がないわけでもありません。一体何が悪いの?と思う方もいるかもしれません。
問題は子どもが「泣いて騒げば買ってくれる」と誤った学習をしてしまう事です。何か買ってほしいものがあるのなら「言葉にして伝える」という手段があるという事を教えてあげなければなりません。「どのようにして気持ちに折り合いをつけるのか」を経験をさせてあげなければ、学ぶこともできません。これを怠ると、思いが通らなかった時には「泣いて騒ぐ」しか方法はありませんから、エスカレートする一方です。
子どもが望んでいることを叶えてあげすぎる!これは過保護だと言えるでしょう。
自由に歩きたい子ども…手をつなぐ?つながない?
よくある育児の悩みの1つに「道路を歩くときに手をつないでくれない」という事があります。自由に歩きたい子どもの気持ちを尊重しようと、気持ちを受け止めることは悪い事ではありません。
しかしながら、子どもの行動は予測不可能なことも多く、急に道路に飛び出してしまったり周りの人に迷惑をかけることも沢山あります。「道路は危ないから手をつなごうね!」をきちんと教えてあげることが必要です。嫌がるようなら抱っこをすればいいと思います。子どもは歩きたいわけですから、「それならば…」と手をつないで歩くことを選択するかもしれません。更に「公園なら手をつながなくていいよ!」と期待が持てるようにすることで子どもが前向きに咲く足を受け入れられるでしょう。
子どものしたいようにさせすぎることは、教える事を怠っていますから「放任」ともいえるでしょう。放任は「育児放棄に値する」と言っても過言ではありません。少し厳しい言い方にはなりますが、子どもを育てるという事はそういう事なのです。
自分で食べたがる!やらせる?やらせない?
子どもは未熟な生き物ですからできないことがたくさんあります。経験から学んで成長していく…そんな事は分かってると思う方がほとんどかもしれませんが、生活の中で親が子どもに干渉しすぎる場面は意外と多いです。
分かりやすいのが食事の場面。自分で食べたがる子ども…まだまだ手先をうまく使えない時期には、一生懸命に手づかみして口には運んでいてもそのほとんどを食べこぼしていることがあります。「せっかく作ったのに」「部屋が汚れて大変」「しっかりお腹に入らなければ栄養にならない」と思って食べさせてあげる。さて、これは子どもの成長を妨げてはいないのだろうか…。
子どもは「自分でやりたい」わけですから、望んでいないことを親がしてくれていることになります。過干渉にあたるのです。手づかみの経験をしなければ指先は発達しませんから、いつまでたってもこぼさないで食べられるようにはなりません。指先が器用にならなければスプーンやフォークなどの道具を使う事なんてもちろんできません。
子どもが自ら成長しようとする芽を摘んでしまっているのです。
まとめ
過保護や過干渉の代償は計り知れません。子どもを育てるという事は、様々な経験を通して学び得ていけるように「子どもが安心して生きていける土台を作りサポートすること」子どもの人生の主役は子ども自身ですから、間違った愛情のかけ方で成長する機会を奪ってはいけません。過保護や過干渉は育児放棄に値する。衝撃的な言葉の中にある意味を探りながら「いつもママはそばにいるよ」「どんな時もパパは見守っているよ」と伝えていけるといいですね。