親のかかわりで変わる!言葉の発達を促すカギは「伝えたい気持ち」

1歳半検診が近づくと「まだママって言ってくれない」「意味のある言葉を話さないけど大丈夫なの?」と気になるのが言葉の発達。
しかしながら個人差も大きく、ある日突然しゃべりだす子どもいます。1つ言えることは、言葉の表出は「奇跡」ではなく「必然」です。必要な経験をし、そこに「伝えたい気持ち」が加わった時に初めて言葉となって出てきます。
焦らなくて大丈夫です。でも、経験を積み重ねるためには親のかかわりがとても重要なのです。具体的な方法を知り大人のかかわり方が変わると、子どもの姿が変わってきます。ぜひ、実践してみてくださいね!

目次

言葉の発達の目安は?

あくまで目安ですから、この時期にこれができていないとダメ!ということではありません。発達を踏まえて我が子が今、どの段階なのかを知ることでより必要なかかわりができるといいと思います。

0歳

喃語 「あ~」「う~」と泣き声とは違う声を出すようになります。
喃語には「なぁに?」「あ~だね~」と温かく返してあげましょう。
声を発すると誰かが応えてくれる喜びがコミュニケーション力を育むもととなります。

1歳~1歳半

一語文 「まんま」「わんわん」など意味のある言葉を話します。
語彙数1~5語 興味があるものから覚えていきます。

1歳半~2歳

二語文 「ママ すき」「ごはん たべる」
語彙数 15~30語 自分の気持ちを伝えることに一生懸命な時期です。

2歳半~3歳

三語文 言葉の発音がはっきりしてくる 「パパ 会社に行った」
語彙数200~400語 不明瞭な発音に対して正しい発音で返してあげることで語彙力が増 していきます。

3歳~4歳

言葉でのやりとりが可能になる
語彙数 600~1000語 おままごやごっこ遊びで子ども同士でやり取りができるようになりま す。
相手にも気持ちがあることを理解できるようになってきます。

4歳~5歳

脈略のある話ができる
語彙数1700語 いい言葉も悪い言葉も真似して使う時期です。

5歳~6歳

体験したこと・感じたことを言葉にして伝えるようになる
語彙数 2500語 日常で使うほとんどの品詞を話せるようになります。
言い訳や口答えなど、言葉遊びを楽しむのもこの時期の成長に一つです。

言葉の発達を促す親のかかわり方

「子どもは勝手に育つ」と言われていた時代もありましたが、実は昔のおばあちゃんたちは自然と発達を促す声掛けをしていたと言われています。核家族化が進み、そんなおばあちゃんたちのかかわりを体験から学ぶ機会が激減しました。更には携帯電話やインターネットの普及が人間関係を希薄にし、人々のコミュニケーション能力が衰えているのが現状です。子どもたちの言葉の遅れが気にされるようになったのも自然な流れなのです。
そこで昔のおばあちゃんたちが自然に行っていた言葉の発達を促すかかわりを具体的に紹介したいと思います。

子どもが発した言葉を繰り返す

「あ~」と言ったら「あ~」と返す。「あうあうあ」と言ったら「あうあうあ」と同じように返してあげましょう。音を発すること発すると返ってくることを楽しいと感じます。声を出すと、なんだか楽しいことが起こる!と経験から学んでいきます。話したい気持ちを育むためのもっとも大事な要素ですから、優しく丁寧に返していきたいですね。

子どもの気持ちを代弁する

「痛かったね」「うれしいね!」「お腹すいたね」「気持ちがいいね!」と子どもの気持ちを代弁する事で、子どもが感じている気持ちや今起こっている状況と言葉がマッチします。体験の中から言葉の意味を理解し覚えていくのです。

親自身の行動や気持ちを言葉にする

「ママお腹すいたなぁ」「お掃除するね!」「ママのカバンはどこかな?」と今ママが何をしているのかを、言葉にしてみてください。見えている状況と言葉が一致すると、子どもが理解できる言葉の数が増えていきます。

言ったことを少し広げて返す

車を指して「ブーブ!」と言ったなら、「ブーブ、あ・か!だね」というように一つ加えて返事をします。「りんご!」「りんご、あ・か!だね」この積み重ねで「赤」が何を示しているのかを認識していきます。こうして1つ、また1つと言葉を覚えていきます。

察しが悪い大人を演じる

いつでも子どもの気持ちを汲み取り、先回りして言葉にしてあげていると
子どもは「自ら話す必要」がなくなってしまいます。「なぁに?」「どうしたの?」と投げかけてみてください。本当は言いたいことが分かっていても、あえて分からないふりをするのです。度が過ぎると単なる「いじわる」になり、伝える意欲が減ってしまいますから、子どもの表情を見ながら演じてくださいね。
言葉にすると伝わるんだ!と喜びを感じることが「伝えたい気持ち」を育んでいきます。

まとめ

人と人とのかかわりの中で刺激を受けながら発達を遂げていく言葉。理解できる言葉が増えても伝えたい誰かがいなければ表出されないのです。表現が得意な子もいれば苦手な子もいます。具体的なかかわりに加えて、いつでも受け止めてくれる人がいる温かい環境が「伝えたい気持ち」を引き出してくれることでしょう。

よかったらシェアしてね!
目次