保育士になりたい!夢がかなっていざ、保育の現場で働き始めると「理想」と「現実」のギャップに心が折れてしまいそうになることがありませんか?自分がイメージしていたような「いつも笑顔で優しい先生」とは程遠く、不安が顔に表れてどこか頼りなく子どもと一緒に遊びこむ余裕もない…大丈夫です。命を預かる仕事に就いたわけですから当たり前です。そのくらい慎重で緊張するくらいでちょうど良いと思います。それでも、保育という現場で自分自身も輝けるように、悩みを整理してみましょう。どのような場面で困ったり不安になったりするのか、できるだけ具体的に悩みを明確化することで「最善策」「よりより保育」が見つかります。
自由遊び…子どもと何をして遊んだらいいかわからない
まず「遊んであげなくては!」と思う必要はありません。子どもをよく観察してそれぞれの性格や好きな遊びを知りましょう。子ども同士で楽しく遊んでいるならば、わざわざ先生が割り込む必要はありません。遊びの世界を壊してしまうようなことは、むしろ避けるべきです。
何をして遊んだらいいか分からない子ども
一人で寂しそうな子どもを見つけた時には、その子の心をワクワクさせるような遊びに誘ってみたり、実際に隣で遊んで見せるのも興味を引き出すきっかけになります。年齢にもよりますが、音が出るものや光るものは子どもの興味を引くのには適しています。目の動きや心の動きを感じられるよう、保育士自身が余裕を持っていられるといいでしょう。
現場を見ていなかった!けんかの仲裁
「ぎゃぁぁぁ!」という泣き声でけんかに気付くこともあるでしょう。どんなに気を付けて保育をしていたとしても仕方のないことかもしれません。この時1番大切なのは、泣いた子ども=嫌なことをされてしまった子どもと決めつけない事です。子どもには子どもなりの理由があって喧嘩になります。それが例え理不尽な理由だったとしてもまずは受け止めてあげましょう。「こうしたかったんだね」「これが嫌だったんだね」と繰り返して言葉にしてあげるだけでも十分です。喧嘩の仲裁は、どっちが悪いかを決めるためではなく「相手にも気持ちがあるということを知る」そんな大切な経験ができる場です。怪我はしないように見守る必要はありますが、必要以上に手出し口出しはしなくていいでしょう。そして「ごめんね」という言葉があることを教えましょう。強制する必要はありません。保育士がお手本となり謝る姿から自然と学んでいくでしょう。
手をつなぎたがらない
手をつなぐことを嫌がる子どもの中には感覚が過敏な子どももいます。握られることが嫌なのか、引っ張られる感じが嫌なのか、行きたいところへ行けないのが嫌なのか…
子どもの「嫌」の原因を探りましょう。「手と手」にこだわらずに輪っかを介してつなぐなどの工夫をしてみて下さい。最も重要なのは手をつなぐその時間が「楽しいかどうか」です。手をつなぐことに必死になりすぎていないか、怖い表情になっていないかなど自分自身を振り返ることです。
静かにしてほしい…お昼寝を必要としない子ども
保育園では「お昼寝の時間」があります。体力がついてくるとお昼寝の時間を嫌がる子どもも出てきます。無理やり寝かせようとするのはお互いにストレスです。「眠りたいお友達がいること」「静かに過ごすこと」丁寧に説明をしてあげましょう。別室で過ごすことが可能ならそれがベストですが、なかなか難しい場合はモンテッソーリの教具やパズルがおススメです。グッと集中するには、その子にとって少しだけ難しい内容のものを準備することがポイントです。できそうでできない事はやってみたいと思うい、できた!は自信となり次への意欲になります。
崩壊!?クラスがまとまらない
クラスにまとまりがなくけがや事故が起こらないか不安と感じる事がありませんか?
子どもたちが自由に動き回りおもちゃが散乱している保育室は危険が多いでしょう。「走らないよ!」と大きな声で伝えても逆効果。まずは環境を見直しましょう。
例えば、聞いてほしい話があるなら言葉だけではなく目に見えるものを用意しましょう。
子どもは視覚優位です。引き付けるためのアイテムが複数あると子どもの興味をひきやすいでしょう。
好ましくない行動をやめさせたいときには「走らないよ!」「投げないで!」よりも「歩こうね!」「そっと置いてね!」などしてほしい行動を言葉にしましょう。禁止する言葉だけだは「どうしたらいいのか」が分かりません。分かりやすい言葉でできるだけ簡潔に伝えてみて下さい。
まとめ
夢がかなって保育士として働き始めたものの、うまくいかない事ばかりで心がおれてしまいそうな時には、できるだけ具体的に悩みを明確化しましょう。何に困っているのか、どういう時に不安になるのか、どう改善したいのか…一人で抱え込まずに同僚や保育士仲間に話をしてみましょう。言葉にすることで見えてくることがあります。近い人ほど相談しにくい事もあるでしょう。保育士専門のオンライン相談も数が増えてきました。それだけ悩むことが多い仕事だという事です。自分だけ…と思わずに誰かに相談することで「最善策」「よりより保育」「いますべきこと」が見つかるでしょう。